加奈子メモリアル手記 愛の一雫

大湾由美子/加奈子 著

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お友達作りの名人?

加奈ちゃんはお友達作りの名人?

またまたお友達ができました。今度は近くに住む同じ年のさきちゃん。ラジオ体操の会で知り合い、お友達になったようです。加奈子はさきちゃんから首飾りをもらって帰ってきました。

翌日、さきちゃんが遊びに来た時のこと。
「さきちゃん、あなたの心、わかったわ。だから返すね。」と加奈子。首飾りを返しました。
さきちゃんは一度は受け取りましたが、しばらくして言いました。
「加奈ちゃん、やっぱりあげる。さきに会いたい時あるでしょ?その時、さきと思って持ってて。」
「うん、ありがとう。」加奈子は笑顔で受け取りました。

こんな可愛い可愛いやりとりに、そばで聞いていた私たちも思わずほっこり。楽しい気持ちになりました。

お友達作りの名人?
さきちゃんが帰ったあと、父親が言いました。

「加奈ちゃんの方が可愛いだろう?」
すると加奈子は語気を強めて、
「加奈ちゃんは、あの子が可愛いと思うよ。ばかだね、あんたは。」
「なんで、加奈子が可愛いって言ったら怒るの?」父親は会話を楽しんでいる様子。
加奈子はまっすぐに言いました。
「自分が美しいと思っても、人のことも美しいと思ってあげなくちゃだめだよ。」

ちょっと面白い理屈ですが、加奈子が友達を絶対にけなさない性格は、もうこの頃から育まれていたようです。

とにかく、この頃の会話は機知に富んでいて、私たちを驚かせてばかりでした。

・テレビの天気予報を見ながら

「日本ってここ? ここが雲がおおくなるの?」「じゃあ、ひとつちょうだい。」

「一時雨って言ってるけど、加奈ちゃんたちが遊ぶ時間じゃないかな。」と、心配そうに話す姿もありました。

・会話を楽しんでいる毎日です。父母の会話にもよく仲間入りをしましたc

「この靴、軽いね。」
「本当よ、○○デパートだものね。」
「やっぱり○○デパートだね。」
「これから買い物は○○デパートにしようね。」

そんな会話をしていると、すかさず加奈子が加わって——
「そうね、草刈り機もね。」

父は思わず笑いながら、「○○デパートで草刈り機も買えるかね?」と聞きました。
すると加奈子、「そうね、あっちはおしゃれの店だから、ない。」とさらり。

冗談好きな加奈子です。

・私の心は虹色気分(小さな詩人?)

買い物へ向かう車の中で、加奈子がつぶやきました。

「私の心は虹色気分。お父さんとお母さんとドライブするなんて、心に虹がさしているみたい。虹を持っているみたい。」

——まるで、小さな詩人のようでした。

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プロフィール
まさや
まさや
2022年に出版された「加奈子メモリアル~愛の一雫~」(大湾加奈子・大湾由美子 著)を連載、紹介しています。
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