加奈子メモリアル手記 愛の一雫

大湾由美子/加奈子 著

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第一章

みんななかよし

みんななかよし……動物もお友達も気遣いながら

●四月十八日(先生より)……加奈ちゃんと動物

南牧場(小学校内にあり)にお散歩に行きましたら、「よろしくね。」と動物に呼びかけている加奈ちゃんに感動しました。

動物も人間も同じ生き物、一緒に仲良くやっていこうという気持ちを当然持っていなければならないのに、「可愛がってあげようではいけないんだね。」と加奈ちゃんの「よろしくね。」に感動し、考えさせられました。

加奈子の育てた「かばまだら」の幼虫が蝶になりました。

クラスで小さな個人用の観察ケースに、「かばまだら」の幼虫を育て成長を見守っていましたが、蝶になったのです。

加奈子のみでなくクラス全体が感動を共有した様子を先生が教えてくださいました。

●六月二十五日(先生より)

今日は感動的な事がありました。「かばまだら」の幼虫が蝶になったのです。

登園して変色した様子を見て「なんで黒くなっているのかな。」とブツブツ、
弁当を準備する頃、私が確認した時は変化なし、ところが「いただきます。」をして五分もたたないうちに近くにいた子が、突然大きな声で「あ―、加奈ちゃん、ちようちよになっている!」と叫んだので、殆どの子がそ
こへ殺到、そして日々に「加奈ちゃんおめでとう。」の声、声。

思わず鳥肌が立ってしまいました私、なんと感動的な事。
加奈ちゃんを見ますと食べかけのおにぎりを持ったまま手は胸へ。

「よかつた―。」と、 一言いって後は声にならず、「おめでとう!」の声に只、頷いてみせるだけでした。

クラスでただ一人だけさなぎを育てた加奈ちゃんへ、憧れと素直に喜びを表現し、「おめでとう―」と言った子供達の優しい心。

蝶の誕生を一番最初に見つけた子の感動的な心、声。

本当に蝶になるだろうかと心配しつつ待ちわびた加奈ちゃんの心。

三つの心が一つになって本当に温かいものを胸の奥に感じました。

未だ柔らかい蝶の羽を見ながら「もっと羽が強くなるまで育ててあげようね。」とささやいてくれました。

「園で生きものを育てる事は心を育てる事。」という事がしみじみ分かりました。

みんななかよし

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プロフィール
まさや
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2022年に出版された「加奈子メモリアル~愛の一雫~」(大湾加奈子・大湾由美子 著)を連載、紹介しています。
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